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幼児教育、小学生のお勉強を科学する
塾に通わせることなく、自分の娘を名門幼稚園に入学させた元伸芽会講師が、幼児教育と小学校の勉強法を説明
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日本にいながらにしてバイリンガル!?
つい先日、僕は転職したのですが、そこの会社は社長が外人であるため、社内の英語はすべて英語というルールがありました。少々は英語はできる僕ですが、正直、すべて英語というのは初めてのケースで初日は戸惑いました。

同じ日に入社されたAさんにそのことを聞いてみると、「ま~なんとかなるでしょう」と気楽な様子。Aさんの英語レベルを聞いてみると、USでマスター(修士)を取得し、大学で講師として教鞭もとっていたとのこと。滞在年数は8年。

「そりゃー、なんとかなるわな~」と思いながら、同期入社(?)の仲でいろいろな話をしていると、この人の子供の話になりました。彼の子供は、現在5歳で、幼稚園の年長。日本語に馴染めず、家では英語で会話をしているとのこと。本名は○一郎(○はある漢字)なのだが、Johnnyと呼んでいるとのこと。

「そりゃ~、海外が長いと仕方がないわな~」と思って聞いていると、な、な、なんと、Johnnyは日本に帰ってきてから生まれたため、海外では生活をしたことがないとのこと!!!!

このAさん、子供に英語を覚えさせるために、彼と話す際には英語しか話さないという徹底ぶり! ちなみにAさんは、頭はいいが、生粋の日本人。ちょっと熊本訛りが残る40台前半の方。

凄すぎる!!!
Aさんと僕の英語力は比べ物にならないのは分かるが、それにしても、子供との会話はすべて英語とは、ここまでくるとアッパレです。


ちなみに、僕がDWEを持っているのを話すと、是非見てみたいというので貸してあげました。絶対、必要ないと思うのに、見てみたいのだそうです。不思議な人です。

あ、もうひとつちなみに、Aさんの奥さん、英語全然出来ないそうです。でも、「8人分のケーキを3時に届けて」というコミュニケーションは成立してしまう特技をお持ちとのこと。Aさん自身も驚いているとのことです。

僕としては、この家族の存在に驚いています。Aさんにバーベキューに誘われましたが、その際には僕はJohnnyと英語で話さないといけないのでしょうか? ちょっとブルーです・・・

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小学校見学会はお受験に有利!?
先週の土曜日、娘(小1)の学校で見学会があったそうです。来年、娘の学校をお受験する子供を持つ親御さんにどのような授業をやっているのか公開し、学校のイメージをより鮮明にしてもらうためのものです。

娘の場合は幼稚園からこの学園に入学していたため、僕はこのような見学会には行きませんでした。内部進学となるため、まー落ちることもないだろうと思っていたし、実際に来年授業を受けるのだから、別に今見る必要もないだろうと思ったからです。

しかし、この学園に小学校から『お受験』する親御さんは違います。真剣です!
お父さんのスーツは当たり前、お母さんもスーツです! 「別に気合入れたって関係ないのにな~」と思ってしまうのは、もう既に入学している余裕からくる考えなのでしょうか。間近で見ると少し滑稽にも思えてきます。

このような書き方をすると、今まさにお受験を控えている方にはヒンシュクを買いそうですが、是非、そのような親御さんには、頭を冷やして冷静にお受験を考えていただきたいと思います。

まず、この服装の例です。
何人ものお受験希望者の親御さんが見学会にやってきます。小学校の「受験担当の先生」(いるとは思えませんが)は、あなたの服装をいちいちチェックするでしょうか? もちろん見学者に名前を記入させるとは思いますが、服装までは普通に考えてチェックしていないのではないでしょうか。礼を欠く服装は論外として、普通の服装で行けばいいのではないかと考えるのは僕だけでしょうか。

就職活動のリクルートスーツと同じ考えですね。僕はそのころからカラーシャツを着て面接に行くアウトローでしたので、ひねくれているのかもしれませんが(笑)。

二つ目です。この見学会の重要性です。
学園の雰囲気を知るために学校の実際の授業を見ることは、お受験を控えている親御さんにとってメリットになるでしょう。特に、どの学校をお受験するか決めかねている親御さんにとって、決定するための判断基準のひとつになります。

しかし、『この見学会に行かないとお受験で不利になる』という、真しやかな情報を信じて義務感で行く親御さんもいるのではないでしょうか。

正直、意味ないです。

だって、普通に考えれば、合格を決定するのは、入試試験の出来、不出来でしかないからです。入試試験の採点を行い、その後で見学会に来ていたかをチェックし、合格を決定するとはどう考えても思えません。

もし仮にそのような過去の行事の参加の可否をチェックできたとしたら、その学校は次のような処理をしていることになります。

普通に考えて、手書きで書かれた膨大な氏名を行うのはとても大変です。不可能に近いです。そのため、見学会などの出席者が手書きで記入した個人情報(氏名や住所)をコンピュータに入力し直す必要が出てきます。

僕は数社のIT企業に勤務してきましたが、セミナー来場者をわざわざマッチングすることなどしませんでした。100名規模での個人情報入力は、手間とコストがかなりかかるからです。

コンピュータ利用が一般企業より遅れている学校が、そこまで手間とコストをかけてマッチングを行うとは到底考えられません。

さらに、もし万が一、学校によっては、このような事前の説明会なり、見学会なりの出席も判断基準に入れているという学校があるかもしれません。しかし、その情報が重要になってくるのは、おそらく補欠の入学者を決める時ぐらいではないでしょうか。学校への忠誠心を優先し、生徒を選別していたら、学力レベルという点では、当然低下してしまいます。忠誠心と学力の相関関係は成立しえないからです。

よく「受験番号は早い番号ほど受かりやすい」ということで、いち早く入学手続きをするため、早朝から順番待ちをしているお父さんの姿を見かけますが、これも一緒です。早い受験番号の人が全て連続して合格していない限りは、この噂はデマということになります。どの受験番号であろうと、平均的に合格しているはずです。若干の偏りがありかもしれませんが、特定の受験番号との関連性はないはずです。

合否を決定するのは、入試試験の結果でしか判断しないはずです。実際に、僕の娘の場合は、入学願書受付最終日に申し込みました。もっというと、それほど優秀だとは思っていなかったので、受けても受からないだろうと、お受験の年の9月まで受けるつもりすらなかったので、見学会にも行っていませんでした。

それでも受かりました。

それは、僕の娘が優秀だから?
仮にそうだとしても、見学会に行ったら有利(Or 見学会に行かないといけない)、受験番号は早くないといけない、という噂を全く無視した行動をしていたことに注目して下さい。

見学会にも行かず、受験番号も最後の方で不利な条件にもかかわらず、合格したわけですから、入試試験でいい点を採れば(採れていたかは不明ですが)、合格する可能性は十分あるということになります。

ここまで書くと「そこまで力んで書かなくても、そんなの噂だって分かっているけど、やっぱり藁にもすがりたいじゃない・・・」などという反論が出てきそうですが、あえて何度も書きます。

合否を決定するのは、入学試験の結果しかありません。
それに付加されるものも、減点されるものもありません。


現実的に考えればわかるようなことでも、不安のためか、一番ありえなさそうなシナリオで物事を考えてしまうようです。お受験は特別ではありません。生活の一部でしかありません。今起こっている現実と同じように、普通に考えて判断することができる、わが子が体験する大きな行事でしかないのです。

是非、これからお受験をされる方は、うわさに惑わされないで、冷静な頭で判断していただきたいと思います。


ちなみに、娘はそれほど優秀ではありませんでした。
実際は、全く逆でした。
お受験する際の僕たち夫婦の苦悩はおいおい書きたいと思います。

今ではこそ偉そうなことを書いていますが、結構、当時はハラハラ、ドキドキでした。どの親でも本質は同じです(笑) 


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落ちこぼれを科学する 4
『落ちこぼれ』シリーズも今回で最後です。ずばり「『落ちこぼれ』に自分の子供をさせないためにはどうする?」を考えてみたいと思います。建前論を論ずる立場というよりは、自分の子供を守る親という立場で書きたいと思います。また、ここでも『環境』に関する記述は割愛します。どしても道徳論的になってしまうと思いますし、考え方の違いがかなりあると思うからです。


前回も書きましたが、ある子を『落ちこぼれ』と認定する際には、客観性を持たずに、相対的な基準から判断するという特徴があります。また、第三者が自己の優位性を認識するための行為という側面もあります。この2つの点を考慮すると、『落ちこぼれ』を回避するためには、次のようなオプションが有効であると考えられます。


●ある教科は他の生徒より秀でているが、他が全くだめな場合
秀でている教科が重要な教科(小学生であれば算数?)であれば、その分、第三者(他の生徒)は自己の優位性を認識しずらくなります。「国語と総合(社会/理科)は駄目だけど、算数はあの子にはかなわない」となった場合、『落ちこぼれ』認定するための、自己の優位性が限定されてしまいます。さらに、重要な教科である算数が自分よりできる子を、他の教科ができないからといって『落ちこぼれ』と認定するのは、限定的であるがゆえに直接的でなく、ピンとこないのではないでしょうか。

また、この場合、『落ちこぼれ』になりそうな子(あるいは、『落ちこぼれ』から脱却しようとしている子)は、『算数は人よりできる』という限定的優位性を持つため、連鎖的なコンプレックスを持たなくなる可能性もあります。『算数についてはできる』という意識が算数に関する学習意欲を維持し、ウツ感情に陥らずに済むからです。


●勉強は全く駄目だが、スポーツや音楽に秀でている場合
これも上のケースと同じ考え方です。一つのことに秀でているため、第三者がその人格を否定しづらいという感情が抑制効果をもたらします。ドラえもんでいう、ジャイアンなどがいい例ではないでしょうか。


こう考えていくと、『落ちこぼれ』になりやすい状況も同時に見えてきます。それは、全体的にできないという状況、さらに極端にできないという状況です。

全体的にできない状況は、『落ちこぼれ』になりにくオプションとして想定したものと全く逆の状況になります。極端にできないわけではではないのですが、全体的にできていないため、「できない」というレッテルを貼りやすい、つまり、『落ちこぼれ』認定をしやすい状況といえます。この場合は、「そういえば、A子って、勉強全然できないよね」などという、あるふとした一言から皆の共通認識になると可能性があります。秀でているところがないため、その言葉を聞いた子どもも否定できず、すんなりと肯定できてしまうからです。

極端にできない状況は、対照的にすごく目立つ上、優位性を認識しやすい状況にあります。「A子って、○○、全然できないよな」という発言は容易に発せられ易く、容易に肯定され易い状況にあります。

一方で、本人はそれを克服するのが(極端にできないため)困難なため、前回具体例としてあげたように、学習意欲の低下というスパイラルにも陥りやすくなるという側面も持っています。


以上、4回にわたり、『落ちこぼれ』の影響、原因、回避方法を科学してきました。考察を通じて感じたのは、『落ちこぼれ』の影響は大きく、なんとしても自分の子供をそういう状況に陥らせないようにしなくてはならないという強い決意です。特に、スパイラルに入ってしまった場合の脱却方法は、示せた可能性ですら、それなりの労力、時間が必要になります。『落ちこぼれ』にならないようにする労力の方が、少ないように感じました。

実際、僕が娘にやっている方法は、娘にも負担にならない程度の時間に事前学習をさせてしまうことです。サラリーマンとして仕事をもっており、自分自身も娘に勉強を教える時間がないため、すべて冬休みの集中した休みがあるときに、小学1年生で学習ことを就学前に教えました。当然、定着のための反復学習(練習)が必要になりますが、それは妻でもできるし、新しいことを習得する労力に比べれば、たいしたことはありません。

また、しばらく後に学校の授業でも「復習」されます。学校での学習は既に習得している知識であるため、他の子よりもでき、『落ちこぼれ』の心配もありません。それ以上に、初めて習う子よりも『できる』ので、自信と満足感を得ることができます。この充足感により、さらなる予習も可能となり、ネガティブスパイラルの逆、ポジティブループをもたらすことも期待できます。


『落ちこぼれ』になったら大変ですが、『落ちこぼれ』にならないのは少しの努力で実現できます。あなたはどちらを選択しますか?



小学1年生の勉強を入学前に教えてしまう方法は、こちら


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落ちこぼれを科学する 3
前回は『落ちこぼれ』の影響について考えてみました。そこで今回は『落ちこぼれ』の原因について考えて見たいと思います。『性格的萎縮』を起こさせる何かがあるかもしれません。

インターネットで『落ちこぼれ』の原因を調べてみると、2つの側面から論じられていることが多いことに気づきました。「環境」と「学習によるつまづき」です。

「環境」については、正直専門でもないし、あたりまえのコメントしかできないと思うので、ここでは、割愛させて頂きます。簡単に書くと、家庭環境、経済的格差、テレビの見過ぎ、過保護などが挙げられていました。「たしかにね~。原因になるね~」って感じです。

「学習のつまずき」については、僕自身の経験談として記しましたが、もう少し詳しく『落ちこぼれ』に至る遷移を見ていきたいと思います。具体例で考えて見ましょう。


【段階1】
ある引っ込み思案なA子さん、繰り下がりの引き算がよく理解できませんでした。『15-7』という問題をやる際に、どうしても1の位の『5』から『7』を引いてしまう癖がついてしまったのです。不思議なことに、『5-7』をやるのですが、頭の中では『7-5=2』を計算し、『2』が残ったことから、置いておいた『10』から『2』を引き、『10-2=8』と答えを出せていました。計算のやり方で不確かなところがあったのですが、答えはあっていたのでそのままにしていました。

【段階2】
ところが2年生になって、『31-9』の問題をやるときに、問題が表面化しました。A子さんは、癖になっているやり方、1の位からの引き算をここでもやりました。『1』から『9』を引き、『8』を導きだしました。しかし、『30-8』に遭遇したのです。『10』から『8』を引くやり方はわかりましたが、『20』とか『30』からは、どうやって『8』を引くか想像もつかなくなってしまいました・・・ しかし、周りの友達も完全には理解していないようです。そんな「安心」感からA子さんは自分が理解していないことを、さらにそのままにしていました。

小テストが実施されました。当然A子さんは完璧に正解することは出来ません。そのため、出来なかった5人の生徒と共に、居残り授業を受けることになりました。ここで、先生は一生懸命『31-9』のやり方を説明してくれました。しかし、A子さんはその前の段階が理解できていませんでしたが、『教えてもらった直後は』2桁の引き算もそれなりに理解できたと感じました。

【段階3】
授業がさらに進み、『33-15』という2桁から2桁を引く引き算になりました。授業の後で行われた小テストでもA子さんは、また居残り授業を命じられてしまいました。そのときは、A子さんを含め3人の生徒の名前が呼ばれましたが、女の子はAさんだけでした。

2度の居残り授業を命ぜられたA子さんは、さすがにショックでした。しかし、もっとショックだったのは、クラスと他のお友達の反応です。「A子さんって、算数の居残り2回連続でしょ? しかも女の子はひとり。バカなんじゃない?」という冗談交じりの会話が聞こえてしまったのです。

【段階4】
A子さんは、このままではいけないと、お母さんに相談しました。お母さんも真剣にA子さんの勉強を教えてあげることにしました。しかし、うまく教えることが出来ません。理解できている大人が考えるやり方で説明してしまったからです。子供に教える際には、わからない子供の視点にたって教える必要があります。しかし、勉強を教えたことがなかったA子さんのお母さんは、そのことに気づきもしませんでした・・・

【段階5】
いつまでたっても、分かったような分からないような状態が続きます。前に習ったことがちゃんと理解できていないので、新たに習うことも当然よく理解できません。その上、内容はどんどん高度になっていきます。A子さんは、居残り授業の常連になってしまいました。がんばって勉強しても出来ないことにA子さんは、苛立ちと劣等感を抱くようになっていました。

その状態がつづき、A子さんは算数以外のことにも自信がなくなってきてしまいました。さらに、お友達もみんな、A子さんのことを『落ちこぼれ』と認識し、そのように接するようになっていました・・・



何が『落ちこぼれ』の原因になりうるかを分かっていただくために、詳しく具体的なケースで書いてみました。

これは、極端に最悪のストーリかもしれません。しかし、現実に発生しうるストーリです。

A子さんの場合、初期の学習のつまずき(不正確な引き算のやり方)【段階1】では、問題は表面化しませんでした。初期の場合、たいてい見過ごされますし、それほど過敏に反応する必要もありません。ただし、反復練習により、出来ない箇所の確認、その理解、定着というプロセスを行うことにより、自然とそのつまずきを解消させる必要があるでしょう。


【段階2】では、少しだけ高度な問題に遭遇し、学習のつまずきを認識することになります。この段階で1年生の時に学習した引き算のやり方に立ち戻り、確実に繰り下がりの引き算のやり方を習得すればよかったのです。しかし、そのことを教師もA子さんの母親も軽視し、基礎の徹底的なやり直しを行いませんでした。

これは仕方がないことかも知れません。全問正解できなかったかもしれませんが、大半の問題に正解できたのです。やさしさから、教師も親もその場からA子さんを解放してあげたのもうなずけます。しかし、引き算のやり方という『フレーム』を理解しているかを確認しなかったは、仕上げを疎かにしたといわざるを得ません。

引き算に限らず、小学校低学年の勉強に限らず、勉強や学習には必ず抑えておかなければならない『基礎』があります。その『基礎』を疎かにして先に進むことはできません。すべての勉強は、この『基礎』という『フレーム』の上に、それがあることを前提に、それを応用する形で、新たな知識を習得する行為だからです。

したがって、この段階で、A子さんが引き算をちゃんと理解しているか確認すべきでした。

(確認に方法はテストだけではありません。もっといい方法があります。それは、・・・です。これを書くと長くなるので、また今度ということで。すっごっく興味がある方は僕の教材に詳しく書いているので、よろしければご覧下さい)


【段階3】からは、A子さんという行為主体のみならず、第三者である友達が『落ちこぼれ』に至るプロセスで重要な役割を果たします。『落ちこぼれ』は絶対的な基準ではなく、相対的な基準から決定され、客観性を持たないものだからです。

このケースのように、2回補習を受けたことを理由に、必ず『落ちこぼれ』と認定さるものではありません。補習を受ける生徒が多い場合は、すべての生徒において当たり前の行事となり、特別なことではないからです。

しかし、A子さんの場合、居残りを命ぜられたのは少数で、なおかつ女の子はひとりという『マイナスの特殊性』がありました。そのため、A子さんを『落ちこぼれ』と相対的に判断した訳です。

『落ちこぼれ』を科学する上で、もうひとつ忘れてはならない、重要な要因があります。それは、人間誰しもが持つ『優位性(と思いたい特徴)』です。

A子さんを『落ちこぼれ』というマイナスの認定をさせるためには、特別な資格は必要ありません。このケースの場合は、「A子さんより出来た」あるいは「補習を免れた」という低いレベルでの達成感でしかないのです。そのレベルでの達成感により、A子さんを『落ちこぼれ』と言わしめてしまう傲慢さはなんでしょうか?

僕は、他人を低い存在に陥れることでしか達成しえない、自己の優位性を認識しようとする、一種のコンプレックス(劣等感)だと考えます。このコンプレックスは、群れをなすこと、対象を限定することで、感情から確信へとなり、集団の団結力をももたらします。

このコンプレックスは、残念ながら誰しもが持っている醜い感情です。その感情のせいで、多くの差別や争いが起きてきました。歴史上もそうですし、おそらく個人レベルにおいてもそうだと思います。

『落ちこぼれ』においても、この感情が多少なりとも影響していると僕は考えます。この醜い感情により、出来ない対象をさらにおとしめ、その対象の悩んでいる姿を見ることで、自己の優位性をより強固なものとしようとしているのです。


【段階4】は、実は【段階2】と変わりません。変わったのは、『落ちこぼれ』というレッテルを貼られてしまったというA子さんの認識が加わり、前向きに『落ちこぼれ』を改善しようと取り組む意思が加わったことです。この段階で、正しい指導法がなされれば、たいていの場合、勉強が原因の『落ちこぼれ』はすぐに解決できます。

したがって、解決できなかった場合、教師や親などの指導者の指導力不足も問題にすべきなのかもしれません。酷かもしれませんが・・・


【段階5】では、スパイラルと性格的萎縮が発生します。A子さんにとっては出口が分からず、救いを求めた、子供にとって唯一絶対である母親ですら解決が出来なかったのです。自分は『算数』が出来ないという劣等感が芽生えてしまうのも無理はありません。当然、学習意欲も低下してきます。そのうちに、他の教科でもできないことがあると、その劣等感ゆえ、『算数』が『勉強』に変化し、【段階4】ではあった改善意思や学習意欲もさらに低下します。そして、最終的にできないことが、『勉強』を『私』に変化させ、性格的萎縮を起こさせてしまうのではないでしょうか。


僕自身は、『落ちこぼれ』になり、性格的萎縮で済んでいたような気がします。しかし、周りを見渡すと、性格的萎縮が社会憎悪に変化し、不良化するケースもあるようです(僕が中学生の時は凄かった!)。そうならないためにも、『落ちこぼれ』の遷移、原因を正しく理解し、適切に処置する必要があると考えます。

今回のこの内容では、「学習のつまずき」だけに焦点をあてて書きました。僕がそれしか分からないのもありますが、自分がわかるからこそ、改善するプロセスも分かるからでした。この内容を読まれた親御さんには、是非、正しい指導法を身につけて頂きたいと思います。


*正しい指導法が知りたい方は、こちら
教材を購入されなくても、エッセンスは読み取っていただけます。
下手な文章ですが、僕の思いを込めた長文です。頑張って読んで下さい!!!

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あともう1回つづく

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落ちこぼれを科学する 2
まず、『落ちこぼれ』の現状を見てみましょう。

『落ちこぼれ』の定義を厳密にするつもりはないのですが、とりあえず、「クラスの他の子より勉強が出来ない」とか、「授業についていけない(当然、成績も悪い)」という状態を指したいと思います。

『落ちこぼれ』の実数を後者の「授業についていけない生徒」で計るとすると、一般的に言われている「七五三」といわ数が参考になるでしょう。つまり、小学校で三割、中学で五割、高校で七割の子が授業についていけないということです。

この元になっているのが、2001年に小中高生に実施された『第3回学習基本調査』(以下、「学習基本調査」と記載)です。小学生については、全国約2500名の小学校5年生が対象となり、複数の質問形式による調査が行われました。その中で、授業の理解度に関する質問があったのですが、「理科」が72.6%、「国語」が71.2%、「算数」が69.1%、そして「社会」は61.5%と、生徒の授業理解度はおよそ7割の結果となりました。


この「学習基本調査」は、『落ちこぼれ』がもたらす負の影響についても新たな洞察を含んだ結果をもたらしました。

それが、『授業の受け方(成績の自己評価別)』に関する質問の結果です。この調査では、成績の優劣により、回答に差が生じるか確認するために、調査対象を3つのグループ(成績上位者、中位者、下位者)に分けて実施しました。その結果は次の通りです。


                      上位  中位  下位  

1.授業の内容が難しいと思う     29.7  56.4  71.6
2.ぼうっと他のことを考えている   31.9  38.6  51.0
3.先生が黒板に書かれていない
 場合も大切なことはメモする    54.7  47.8  37.8
4.テストで間違えるとくやしい     80.1  79.1  72.9
5.友達の意見や発表をしっかり聞く 92.9  89.5  78.6
6.自分の考えや意見を発表する   75.2  53.3  38.3

*質問項目は抜粋、数字は%


1.と2.の結果は、それほど驚くに値しません。想像の範囲です。しかし、3.以降の質問結果に関して何か気づくことはないでしょうか。すべて勉強以外の『性格』に関する反応ということができると思います。

つまり、

3.機転の良さ
4.克己心、向上心
5.社会性(もっとよい言葉があるかもしれませんが)
6.自己表現

に関する質問と僕は感じました。


調査を実施したベネッセは、これらを「学習態度」という言葉で表現しています。しかし、僕はこの反応が勉強や学習だけに限定される態度だとは思えないのです。特に5.と6.については、性格そのものであるとも思えます。勉強は苦手だから、『授業中は』人の意見は聞かないけど、『遊びの時』はちゃんと聞く、ということがあるとは思えません。

したがって、この質問結果から次の仮説が成り立ってきます。

成績下位者(つまり、落ちこぼれ)は、成績の劣等感から性格的萎縮をも起こしかねない


一般的には『落ちこぼれ』がもたらす影響については、僕が昨日書いたよう学習意欲の低下、それによるさらなる成績悪化という負のスパイラルについて論じられることが多かったと思います。それはそれで懸案すべき自体ではありますが、影響範囲が勉強だけに限定される点でまだよかったかもしれません。


しかし、この調査結果にみる『性格の萎縮』が実際に発生するのであれば、『落ちこぼれ = 勉強が(他の子より)出来ない子』という一般公式で考えるのは危険なことだと思います。

『落ちこぼれ』てしまった場合、子供たちは新たな知識を吸収しづらくなるだけでなく、心身の健全なる発育にも影響を及ぼす可能性があるからです。


まだまだ、つづく

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