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幼児教育、小学生のお勉強を科学する
塾に通わせることなく、自分の娘を名門幼稚園に入学させた元伸芽会講師が、幼児教育と小学校の勉強法を説明
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落ちこぼれを科学する 3
前回は『落ちこぼれ』の影響について考えてみました。そこで今回は『落ちこぼれ』の原因について考えて見たいと思います。『性格的萎縮』を起こさせる何かがあるかもしれません。

インターネットで『落ちこぼれ』の原因を調べてみると、2つの側面から論じられていることが多いことに気づきました。「環境」と「学習によるつまづき」です。

「環境」については、正直専門でもないし、あたりまえのコメントしかできないと思うので、ここでは、割愛させて頂きます。簡単に書くと、家庭環境、経済的格差、テレビの見過ぎ、過保護などが挙げられていました。「たしかにね~。原因になるね~」って感じです。

「学習のつまずき」については、僕自身の経験談として記しましたが、もう少し詳しく『落ちこぼれ』に至る遷移を見ていきたいと思います。具体例で考えて見ましょう。


【段階1】
ある引っ込み思案なA子さん、繰り下がりの引き算がよく理解できませんでした。『15-7』という問題をやる際に、どうしても1の位の『5』から『7』を引いてしまう癖がついてしまったのです。不思議なことに、『5-7』をやるのですが、頭の中では『7-5=2』を計算し、『2』が残ったことから、置いておいた『10』から『2』を引き、『10-2=8』と答えを出せていました。計算のやり方で不確かなところがあったのですが、答えはあっていたのでそのままにしていました。

【段階2】
ところが2年生になって、『31-9』の問題をやるときに、問題が表面化しました。A子さんは、癖になっているやり方、1の位からの引き算をここでもやりました。『1』から『9』を引き、『8』を導きだしました。しかし、『30-8』に遭遇したのです。『10』から『8』を引くやり方はわかりましたが、『20』とか『30』からは、どうやって『8』を引くか想像もつかなくなってしまいました・・・ しかし、周りの友達も完全には理解していないようです。そんな「安心」感からA子さんは自分が理解していないことを、さらにそのままにしていました。

小テストが実施されました。当然A子さんは完璧に正解することは出来ません。そのため、出来なかった5人の生徒と共に、居残り授業を受けることになりました。ここで、先生は一生懸命『31-9』のやり方を説明してくれました。しかし、A子さんはその前の段階が理解できていませんでしたが、『教えてもらった直後は』2桁の引き算もそれなりに理解できたと感じました。

【段階3】
授業がさらに進み、『33-15』という2桁から2桁を引く引き算になりました。授業の後で行われた小テストでもA子さんは、また居残り授業を命じられてしまいました。そのときは、A子さんを含め3人の生徒の名前が呼ばれましたが、女の子はAさんだけでした。

2度の居残り授業を命ぜられたA子さんは、さすがにショックでした。しかし、もっとショックだったのは、クラスと他のお友達の反応です。「A子さんって、算数の居残り2回連続でしょ? しかも女の子はひとり。バカなんじゃない?」という冗談交じりの会話が聞こえてしまったのです。

【段階4】
A子さんは、このままではいけないと、お母さんに相談しました。お母さんも真剣にA子さんの勉強を教えてあげることにしました。しかし、うまく教えることが出来ません。理解できている大人が考えるやり方で説明してしまったからです。子供に教える際には、わからない子供の視点にたって教える必要があります。しかし、勉強を教えたことがなかったA子さんのお母さんは、そのことに気づきもしませんでした・・・

【段階5】
いつまでたっても、分かったような分からないような状態が続きます。前に習ったことがちゃんと理解できていないので、新たに習うことも当然よく理解できません。その上、内容はどんどん高度になっていきます。A子さんは、居残り授業の常連になってしまいました。がんばって勉強しても出来ないことにA子さんは、苛立ちと劣等感を抱くようになっていました。

その状態がつづき、A子さんは算数以外のことにも自信がなくなってきてしまいました。さらに、お友達もみんな、A子さんのことを『落ちこぼれ』と認識し、そのように接するようになっていました・・・



何が『落ちこぼれ』の原因になりうるかを分かっていただくために、詳しく具体的なケースで書いてみました。

これは、極端に最悪のストーリかもしれません。しかし、現実に発生しうるストーリです。

A子さんの場合、初期の学習のつまずき(不正確な引き算のやり方)【段階1】では、問題は表面化しませんでした。初期の場合、たいてい見過ごされますし、それほど過敏に反応する必要もありません。ただし、反復練習により、出来ない箇所の確認、その理解、定着というプロセスを行うことにより、自然とそのつまずきを解消させる必要があるでしょう。


【段階2】では、少しだけ高度な問題に遭遇し、学習のつまずきを認識することになります。この段階で1年生の時に学習した引き算のやり方に立ち戻り、確実に繰り下がりの引き算のやり方を習得すればよかったのです。しかし、そのことを教師もA子さんの母親も軽視し、基礎の徹底的なやり直しを行いませんでした。

これは仕方がないことかも知れません。全問正解できなかったかもしれませんが、大半の問題に正解できたのです。やさしさから、教師も親もその場からA子さんを解放してあげたのもうなずけます。しかし、引き算のやり方という『フレーム』を理解しているかを確認しなかったは、仕上げを疎かにしたといわざるを得ません。

引き算に限らず、小学校低学年の勉強に限らず、勉強や学習には必ず抑えておかなければならない『基礎』があります。その『基礎』を疎かにして先に進むことはできません。すべての勉強は、この『基礎』という『フレーム』の上に、それがあることを前提に、それを応用する形で、新たな知識を習得する行為だからです。

したがって、この段階で、A子さんが引き算をちゃんと理解しているか確認すべきでした。

(確認に方法はテストだけではありません。もっといい方法があります。それは、・・・です。これを書くと長くなるので、また今度ということで。すっごっく興味がある方は僕の教材に詳しく書いているので、よろしければご覧下さい)


【段階3】からは、A子さんという行為主体のみならず、第三者である友達が『落ちこぼれ』に至るプロセスで重要な役割を果たします。『落ちこぼれ』は絶対的な基準ではなく、相対的な基準から決定され、客観性を持たないものだからです。

このケースのように、2回補習を受けたことを理由に、必ず『落ちこぼれ』と認定さるものではありません。補習を受ける生徒が多い場合は、すべての生徒において当たり前の行事となり、特別なことではないからです。

しかし、A子さんの場合、居残りを命ぜられたのは少数で、なおかつ女の子はひとりという『マイナスの特殊性』がありました。そのため、A子さんを『落ちこぼれ』と相対的に判断した訳です。

『落ちこぼれ』を科学する上で、もうひとつ忘れてはならない、重要な要因があります。それは、人間誰しもが持つ『優位性(と思いたい特徴)』です。

A子さんを『落ちこぼれ』というマイナスの認定をさせるためには、特別な資格は必要ありません。このケースの場合は、「A子さんより出来た」あるいは「補習を免れた」という低いレベルでの達成感でしかないのです。そのレベルでの達成感により、A子さんを『落ちこぼれ』と言わしめてしまう傲慢さはなんでしょうか?

僕は、他人を低い存在に陥れることでしか達成しえない、自己の優位性を認識しようとする、一種のコンプレックス(劣等感)だと考えます。このコンプレックスは、群れをなすこと、対象を限定することで、感情から確信へとなり、集団の団結力をももたらします。

このコンプレックスは、残念ながら誰しもが持っている醜い感情です。その感情のせいで、多くの差別や争いが起きてきました。歴史上もそうですし、おそらく個人レベルにおいてもそうだと思います。

『落ちこぼれ』においても、この感情が多少なりとも影響していると僕は考えます。この醜い感情により、出来ない対象をさらにおとしめ、その対象の悩んでいる姿を見ることで、自己の優位性をより強固なものとしようとしているのです。


【段階4】は、実は【段階2】と変わりません。変わったのは、『落ちこぼれ』というレッテルを貼られてしまったというA子さんの認識が加わり、前向きに『落ちこぼれ』を改善しようと取り組む意思が加わったことです。この段階で、正しい指導法がなされれば、たいていの場合、勉強が原因の『落ちこぼれ』はすぐに解決できます。

したがって、解決できなかった場合、教師や親などの指導者の指導力不足も問題にすべきなのかもしれません。酷かもしれませんが・・・


【段階5】では、スパイラルと性格的萎縮が発生します。A子さんにとっては出口が分からず、救いを求めた、子供にとって唯一絶対である母親ですら解決が出来なかったのです。自分は『算数』が出来ないという劣等感が芽生えてしまうのも無理はありません。当然、学習意欲も低下してきます。そのうちに、他の教科でもできないことがあると、その劣等感ゆえ、『算数』が『勉強』に変化し、【段階4】ではあった改善意思や学習意欲もさらに低下します。そして、最終的にできないことが、『勉強』を『私』に変化させ、性格的萎縮を起こさせてしまうのではないでしょうか。


僕自身は、『落ちこぼれ』になり、性格的萎縮で済んでいたような気がします。しかし、周りを見渡すと、性格的萎縮が社会憎悪に変化し、不良化するケースもあるようです(僕が中学生の時は凄かった!)。そうならないためにも、『落ちこぼれ』の遷移、原因を正しく理解し、適切に処置する必要があると考えます。

今回のこの内容では、「学習のつまずき」だけに焦点をあてて書きました。僕がそれしか分からないのもありますが、自分がわかるからこそ、改善するプロセスも分かるからでした。この内容を読まれた親御さんには、是非、正しい指導法を身につけて頂きたいと思います。


*正しい指導法が知りたい方は、こちら
教材を購入されなくても、エッセンスは読み取っていただけます。
下手な文章ですが、僕の思いを込めた長文です。頑張って読んで下さい!!!

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あともう1回つづく

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テーマ:早期教育・幼児教育 - ジャンル:育児

コメント
この記事へのコメント
実際英語を職業で使われているんですね.
まさに生きた英語を使っている感じですね.
尊敬してしまいます.


どんな分野でもそうだと思いますが,一度悪循環モードに突入してしまうと,ホントにそこから這い上がるのってものすごい力が必要ですよね.時には自分の力ではもうどうしようもないところまで落ちてしまうこともあるので,誰かが助けてあげないといけない場面ってありますよねぇ.
2006/06/13(火) 00:23:53 | URL | なーいのパパ #/aVR7eO2[ 編集]
なーいのパパ様

>実際英語を職業で使われているんですね.
はい・・・、今度転職した会社は、メールはすべて英語だそうです・・・ 英語力また上がりそうです・・・ メール書くのすごく時間がかかると思いますが・・・

>ホントにそこから這い上がるのってものすごい力が必要ですよね.
ええ、スパイラルです。スパイラルに陥った場合の脱出方法は一つしかありません。集中特化です。今その内容を書いているところなので、是非またご意見下さい。
2006/06/13(火) 23:12:30 | URL | 尾崎翔太 #-[ 編集]
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